野菜料理の代表格ともいうべきサラダは、生野菜をドレッシングなどであえるだけという手軽で食べやすいメニューです。でも毎回そればかりでは、野菜の本当の魅力を知ることはできません。
昨今の野菜ブームの背景とは?
最近では、有名シェフが野菜だけのメニューを扱うレストランをオープンしたり、伝統的な古来の品種の野菜が見直されて復活したりと、世界中が野菜ブームとなっています。その背景には、食べ物への不安や健康志向などがあると考えられます。実際、購入時に野菜の表示を確認して選ぶ消費者の姿も多く見られるようになってきました。
サラダ以外のおすすめ調理法
忙しい毎日において、手軽に野菜が摂れるサラダは確かに便利ですが、シンプルに野菜に火を通すだけで食べられるレシピは意外にたくさんあるものです。たまにはいつものサラダをちょっとお休みして、とりあえず次の調理法を試してみてはいかがでしょうか?
煮る
キャベツなどの葉ものは、煮ることで食物繊維がたっぷり摂れます。
また、トマトに含まれるうま味成分であるグルタミン酸は、肉や魚が加わることでうま味がアップします。赤い色成分のリコピンは動脈硬化やガンの予防に効果的ですが、加熱調理で吸収率がアップするので、ソースやスープにするのがおすすめです。
揚げる
まいたけは天ぷらによく合います。カラリと揚がった衣とまいたけのサクサクした食感も絶妙ですが、それ以外に、ビタミンB2をはじめとするビタミン・ミネラルを無駄なく摂ることができるのも魅力です。油を180℃の高温まで熱し、余分な衣を落として揚げるとカラッと仕上がります。
また、他の野菜も一緒に揚げることで栄養素の吸収もアップします。
炒める
例えば、キャベツはサラダや添え野菜にするのが最も手軽で食べやすい反面、かさの割には意外に量が少ないものですが、炒めて食べればキャベツの甘味が感じられるうえにたっぷり食べられ、食物繊維も充実します。その意味でも、肉や桜えびを加えて焼きそばやお好み焼きにするのは、ポピュラーかつ理にかなった食べ方といえます。
焼く
山芋は火を通すと粘りがなくなり、ホクホクした食感になります。皮をむいて5〜6mmの厚さに切った山芋を、フライパンかオーブントースターで火が中まで通るように、両面に焼き目がつくまでじっくり焼いてポン酢や梅肉で食べるのがおすすめです。
そら豆は、さやがついたまま焼くことで蒸し焼き状態になり、うま味が凝縮されて香りもよくなります。さやに黒く焼き目がつくくらいが目安です。焼けたらさやと皮を取って塩をつけて食べます。
ピクルスや漬物にする
カリフラワーは、疲労回復や美肌づくりに欠かせないビタミンCが豊富です。ピクルスにすれば手軽なビタミンCの補給源となり、常備菜としてもとても重宝します。
サラダから一歩踏み出して
野菜本来のおいしさを活かして存分に味わうためにも、まずは野菜のメニューはサラダだけというパターンを卒業し、野菜料理のバリエーションを増やしてみましょう。おなじみの野菜も、ほんのひと手間を加えるだけでまるで別の顔を見せてくれるはずです。